つらい花粉の季節がやってきた!
急にあたたかくなり、つらい花粉の季節がやってきました。
日本気象協会によると、今年のスギ花粉はすでに九州全域に飛び始め、関東や東海などでも飛散開始の見込みです。
花粉の飛散量は、多くの地域で例年並みかやや多いとのことです。
いまや国民病とも呼ばれる花粉症。
花粉症の正確な患者数は分かっていませんが、10年毎に10%増加しており、2019年の疫学調査では42.5%、なんと約4割の日本人が花粉症であったと発表されました。
スギ花粉は2月下旬~3月下旬、ヒノキ花粉は3月中旬~4月中旬が飛散のピークです。
これから飛散のピークである時期を過ごすにあたり、漢方薬での対処を知っておくと役に立つと思います。
東洋医学における花粉症、アレルギー性鼻炎とは?
花粉症、アレルギー性鼻炎は漢方では『水毒(すいどく)』と考えます。
身体の水の流れが滞り、鼻などにあふれだしている状態です。
透明な鼻水がだらだら出る症状であれば、有名な漢方薬の『小青竜湯』が効果的です。
煎じ薬を飲むと一服で抜群の効果を実感できると思います。
眠気も出ず、のども渇かないので、仕事や車などの運転も心配いりません。
胃腸の弱い方、虚弱な方、妊娠中の方は、麻黄が入らない『苓甘姜味辛夏仁湯』が良いでしょう。
透明な鼻水はあるけれど、鼻詰まりがひどい場合は『葛根湯加川芎辛夷』が効果的です。
黄色い鼻水でドロッとしている場合は、熱(炎症)があると考えるので、適した漢方が異なります。
症状がひどくない時にこそ、身体を整える
症状がひどい時は、今の症状を楽にする漢方薬を使いますが、花粉症は毎年起こりえます。
花粉症の症状が出始めたら、症状が悪化しないように体質改善することをおすすめします。
花粉症やアレルギー性鼻炎をお持ちの方は、身体の水が滞りやすい体質を持っていることが考えられます。
例えば、水を司る『腎』が弱かったり、胃腸が弱いことで、身体の中の水を正常に運ぶ力が足りず、アレルギー症状につながっている場合があります。
原因を知り、症状がひどくない時にこそ、お身体を整えておくことで、秋や来年の春は楽に過ごせるようになるといいですね。
ゆううつな春の花粉症から解放されたい方、ぜひご相談ください。