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抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)とは?抑肝散とは何が違うの?

神経の興奮を抑えるのによく使用される、抑肝散加陳皮半夏ですが一体どのような効果があるのでしょうか?

さらに、名前が似ている抑肝散とは何が違うのか。

今回は抑肝散加陳皮半夏について書いていきます。

抑肝散加陳皮半夏とは?効果や効能をチェック

抑肝散加陳皮半夏 効果
抑肝散加陳皮半夏は一体どんなものでしょうか?

漢方では、「血」が不足すると、ストレス耐性が弱くなり、些細なストレスで気の巡りが乱れ、イライラしたり怒りっぽくなると言われています。

抑肝散加陳皮半夏には、肝(漢方でいう神経)をコントロールしながら、血を補って気の巡りを良くしイライラや興奮を改善していく効果があります。
そのため

  • 鬱病
  • 自律神経失調症
  • 不眠症
  • 神経症

などに良く処方されます。

さらに神経に作用するため夜泣きをする子供や、疳の虫が強い子供に処方されることもあります。

また、月経や更年期における女性ホルモンの変化によるイライラ、精神不安にも効果を発揮するので、女性の味方になる漢方です。

子どもから大人まで年齢問わず、服用出来る漢方です。

抑肝散加陳皮半夏に配合されている9つの生薬

配合成分
抑肝散加陳皮半夏には、その効果を発揮させる9つの生薬がバランス良く配合されています。

ここでは配合されている生薬について見ていきます。

①釣藤鈎(ちょうとうこう)

アネ科カギカズラの刺がある茎枝を、使用していて痙攣を抑えたり、神経の興奮を抑える鎮静作用がある生薬になります。

②柴胡(さいこ)

セリ科ミシマサイコや動植物の根を乾燥させたもので、解熱・鎮痛作用に優れています。

その他にも消炎作用や抗菌作用・抗ウィルス効果があり、多くの漢方に配合されている有名な生薬の一つです。

③当帰(とうき)

セリ科当帰やホッカイトウキの根を乾燥させて使用したものです。

補血作用や痛みを止め、血行促進効果があるので、生理不順や生理痛に効果を発揮します。

女性に関わる漢方には高確率で配合されていて、女性の味方になる生薬です。

④茯苓(ぶくりょう)

サルノコシカケ科マツホドの菌核から使用されていて、利尿作用があります。

その他にも、鎮静作用や、胃健作用、めまいにも効果を発揮します。

⑤陳皮(ちんぴ)

みかんの皮を1年以上乾燥させたもので、中国ではお茶に、日本では七味唐辛子に入っています。

香り成分のリモネンやテルピネンを主成分として、リラックス効果や血流改善効果があります。

さらに健胃・整腸効果、風邪予防に優れています。

⑥蒼朮(そうじゅつ)

ホソバオケラやシナオケアの根茎を乾燥させたもので、胃健作用、整腸作用、利尿効果があります。

体内の水分を調整したり、消化器官のトラブルを改善するために使用されています。

⑦川芎(せんきゅう)

セリ科川芎や動植物の根や茎を乾燥させたもので、月経調整作用、活血作用・鎮痛作用があります。

⑧半夏(はんげ)

サトイモ科カラスビシャクの塊茎を乾燥させたもので、生姜と組み合わせると半夏の毒を緩和し効果を高めると言われています。

咳を沈め、去痰、鎮静作用、さらには、胃腸内停水改善作用があります。

⑨甘草(かんぞう)

マメ科のウラルカンゾウやスペインカンゾウの根などを乾燥したもので、鎮痛、去痰、鎮痙、胃健効果があります。

そのため、腹痛、下痢、動悸などに使用されています。

甘草には、毒を緩和する効果があるので多くの漢方に配合されている生薬で、大量に服用すると重篤な副作用を引き起こす可能性があります。

抑肝散加陳皮半夏の副作用は?

抑肝散加陳皮半夏の副作用は、生薬の甘草も含まれていて、他の漢方と同様に副作用の可能性があります。

飲んでおかしいなと思ったらまずは服用を中止し、医師や薬剤師の判断を仰いでください。

あまりにも症状が酷い場合はすぐ、受診した病院に行きましょう。

しかしこれら副作用はかなり「まれ」だということは覚えておいてください。

さらに持病があり普段違う漢方を服用しているという場合、同じ生薬が配合されている場合があり、過剰摂取になってしまう可能性があります。

まずは医師の診察をうけ、自分が飲んでいる漢方を医師に伝え飲み合わせについてしっかり確認しましょう。

抑肝散と何が違うのか

胃腸 保護成分
抑肝散加陳皮半夏をよくみると「抑肝散」と配合されている生薬・効能が似ています。

では抑肝散とは何が違うのでしょうか?

抑肝散加陳皮半夏と抑肝散の最大の違いは、抑肝散加陳皮半夏には名前からもわかる通り、「陳皮」と「半夏」が配合されているということです。

この2つが配合さていることによって、陳皮のリラックス効果と、半夏の胃や腸を保護する効果で、抑肝散よりもリラックスして、胃や腸を守りながら長期間飲めるというメリットがあります。

しかし、逆にいうとこの2つが配合されることによって、即効性には欠けるので少しでも即効性を求めるのなら「抑肝散」がおすすめです。

まとめ

今回は抑肝散加陳皮半夏について見てきました。

抑肝散よりも、胃に優しくリラックス効果があることがわかりました。

まずは医師にしっかり診察をしてもらい、自分の全身状態や飲み合わせに薬がないかどうか確認してから服用しましょう。

飲み始めて少しでもおかしいなと思ったらすぐ服用を中止して下さいね。

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記事執筆・監修

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漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント情報を配信しています。

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