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漢方生薬成分ケイヒの効能とは?血糖値の上昇を抑える漢方薬をご紹介

ケイヒ(桂皮)は別名「シナモン」という名でも親しまれており、スイーツによく使用されるスパイスとしておなじみです。

実はケイヒ(桂皮)には多くの健康への効能効果が期待できるといわれており、幅広く活用できることがわかっています。

今回の記事では、ケイヒ(桂皮)に含まれる効能効果・漢方薬などを紹介していきます。

漢方生薬ケイヒとは?


ケイヒ(桂皮)とは、中国南部からベトナムにかけて自生・栽培されているクスノキ科の植物「Cinnamomum cassia(シンナモムム・カッシア)」の樹皮などを乾燥させた生薬です。

主に香辛料のシナモンとして用いられているため、一般的には「ケイヒ」という呼び名より「シナモン」のほうが馴染み深いでしょう。

漢方薬のほか、風邪薬や解熱鎮痛剤、消化薬、婦人薬などにも配合されることがあり、様々な効能があります。

ケイヒの効能効果

桂皮は、以下のような幅広い薬効をもちます。慈養強壮薬としても有名です。

  • 胃腸機能の調整
  • 免疫力の回復
  • 血液循環の改善
  • 中枢神経系の興奮を鎮静
  • 水分代謝の調節

①鎮痛効果
大脳の知覚中枢への作用による、鎮痛効果に期待できます。頭部の血管痙攣による頭痛の緩和などに効果的とされています。

また、身体全体を温める作用があるため、冷えによって悪化する疼痛にも効果的です。

②発汗・解熱
血液循環を促進し発汗を促すとともに、邪(体に不要で有害なもの)を体外に排泄し熱を下げます。

③胃腸機能調節
消化器系を温める作用があり、止痛・胃腸の機能回復を促します。

④血糖値を安定させる
ケイヒ(桂皮)の成分に含まれる「プロアントシアニジン」はインスリンの分泌を促進し、さらに感受性を高めてくれるという効果があるため、血糖値が下がりやすくなります。

血糖値が安定することで糖尿病の予防にもなり、糖尿病合併症へのリスクも軽減されます。

ケイヒを使った漢方薬の一例

①安中散(あんちゅうさん)
消化器系の温め、気血を巡らせ、胃の痛みをとる作用があります。冷えが原因の胃痛・腹痛・食欲不振・下痢などの症状を改善します。

②桂枝湯(けいしとう)
血行を良くし自律神経系を整え、抵抗力をつける働きがあり、体力が不足して自己免疫力が低下した時や、外的ストレスなどが原因で生じる風邪の初期症状に対して効果的です。

ケイヒ(桂皮)はこの漢方薬において、血行を良くして体を温める働きを担っています。

③黄連湯(おうれんとう)
消化器系を温める作用があるため、胸やけ、胃の冷え、お腹のゴロゴロ、下痢等の症状に適用します。

そのほか、体内に熱と冷えが同時に存在する、火照りや炎症、嘔吐などの胃の不快感に対して使用する漢方薬です。

血糖値改善と肥満対策に、新漢方薬「トーチラック」


トーチラックはケイヒ(桂皮)を配合した漢方薬です。血糖値や、肥満が気になる方におすすめの商品です。

隠れ高血糖とは?

隠れ高血糖とは、食後の短時間だけ急激に血糖値が上昇する症状のことを言います。

隠れ高血糖の場合、普段の血糖値は正常なものの、食後正常値を超え急激に上昇し、数時間のうちに元に戻ります。

糖尿病を患っていなくても隠れ高血糖である場合があり、「隠れ糖尿病」とも呼ばれています。

急激な血糖値の上昇は血管を傷つけ、脳梗塞や心筋梗塞による突然死のリスクだけでなく、がんや認知症を患うリスクも高まることがわかっています。

「トーチラック」の特徴

効果

口渇、のどの渇き、糖尿病
(糖尿病の治癒のための治療又は予防に用いる医薬品ではありません)

飲み方
  • 1日3回食後に服用してください
  • 大人(15歳以上)1回5錠
  • 15歳未満は服用しないでください

漢方薬は粉末タイプが一般的ですが、トーチラックは飲みやすい錠剤タイプです。

 

商品名 トーチラック
分類 第3類医薬品
成分 錠【大人1日服用量】中

ケイヒ末・・・3,000mg

添加物として、結晶セルロース、形質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウムを含む

内容量 1袋225粒入り
用法・用量 成人(15歳以上)1日3回(1回5錠)食後

15歳未満 服用しないでください

価格 4,500円(税込4,950円)
公式サイト https://shop.herbal-i.com/lp?u=tochirac

食生活の見直しと適度な運動をプラス

高血糖・糖尿病の予防には、漢方薬を利用するだけでなく普段の生活の見直しもプラスしましょう。

特に効果的なのが、食生活の改善と適度な運動です。

食事は野菜や肉から食べる

野菜(食物繊維)には、食後の血糖値の上昇を緩やかにする作用があるといわれています。特に、きのこは野菜よりも食物繊維が豊富です。

食事の際に先に野菜・きのこなど食物繊維が豊富な食材を食べると、急激な血糖値の上昇が抑えられ、加えて満腹感が得られるので摂取カロリーもカットできます

また、魚や肉も野菜ほどではありませんが血糖値が上がりにくい食材なので、主食よりも前に食べるのがおすすめです。大きくカットされたお肉なら噛み応えがあり満腹中枢も刺激されます。

食後の運動

適度な運動は食後の高血糖予防に最適です。

血糖値の上昇は、食後30分~1時間くらいのタイミングでピークを迎えるため、そこに合わせて運動を始めるのが効果的です。

特に、夕食後はゆっくりする時間が増え活動量が減るため、血糖値も上がりやすくなります。

散歩やウォーキングに出かけるなど、軽く15分程度でもいいので運動を習慣づけましょう。

まとめ

ケイヒ(桂皮)は、風邪や消化器系の症状緩和だけでなく、糖尿病予防にも効果を発揮します。

糖尿病や血糖値が気になり始めた時に、ぜひケイヒ(桂皮)を活用してみてください。

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記事執筆・監修

国際中医薬膳師/調理師(ハラール認証)/医薬品登録販売者/フードコーディネーター2級/マスターオーガニックコーディネーター/オーガニックコスメマイスター/加工食品診断士

當房 清香

医薬品登録販売者としてOTC薬(市販薬)を販売する業務に就く傍ら、健康や薬に関する記事ライターとして活動。
調理師やフードコーディネーターの資格を保有し、更にはオーガニック・薬膳・食品添加物に関する資格も持っており、料理研究家。
「自分の未来は、現在カラダに取り入れているものでつくられていく」
ことを幅広い視点でお伝えしている。
元裁判所書記官であるが、妊娠・出産を機に転身し現在に至る。

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