ものもらいに効果のある蒸眼一方とは?
蒸眼一方という漢方薬を知っていますか?
あまり聞きなれないと思いますが、目のトラブルに効果があります。
今回はこの蒸眼一方の効果や生薬についてみていきます。
目の疾患に効果のある蒸眼一方とは?
蒸眼一方は名前に眼という感じが入っているので、目の疾患に効果のある漢方です。
ではどのような目の疾患に効果があるのか書いていきます。
①ものもらい
ものもらいは、医学用語では「霰粒腫」や「麦粒腫」と呼ばれるものです。
霰粒腫はまつげのマイボーム腺というところの腺が詰まり、炎症を起こして痛みを発生させるもので、麦粒腫は黄色ブドウ球菌に感染することによって起こります。
霰粒腫も放置しても、細菌感染してしまうこともあります。
②ただれめ
ただれめは「眼瞼縁炎」というもので、瞼の縁が炎症する目の疾患です。
瞼に湿疹ができ赤くはれて痛みや痒みを引き起こしたり、皮膚が乾燥することもあります。
黄色ブドウ球菌や化粧品アレルギー、ビタミン不足で起こる病気です。
③はやりめ
はやりめとは、「流行性結膜炎」のことをいい子供の間で起こるアデノウィルスなどのウイルス感染で起こる結膜炎です。
この流行性結膜炎は、感染力が非常に強く保育園では症状が緩和するまで登園は出来ません。
自宅でもタオルなどは別々にすることが大切で、大人にももちろん感染します。
蒸眼一方は上記に書いたようにこの3つの目の疾患に効果を発揮する漢方薬です。
蒸眼一方に配合されている生薬は?
では配合されている5つの生薬についてみていきましょう。
ミカン科のキハダまたはシナキハダの木の皮を乾燥したもので、消炎、解毒効果があり、湿疹や腫れもなどの効果を発揮します。
黄連(おうれん)
キンポウゲ科のセリバオウレンなどの根茎を乾燥したもので、胃の熱を取り去る作用が強く、消炎や止血精神不安に効果を発揮します。
小児の神経症にも使用されています。
紅花(こうか)
キク科のベニバナの管状花をそのまま、または黄色色素の部分を除いたもので、血行を促進してうっ血を除く効果があります。
また、止痛作用や抗菌・抗ウイルス作用があります。
婦人病や産後の腹痛の漢方に配合されていますが、妊娠中の摂取は注意が必要です。
甘草(かんぞう)
マメ科のカンゾウ属植物の根や根茎を乾燥したもので、緊張を緩和させる作用があり鎮痛、鎮痙、解毒効果があります。
白礬(はくばん)
白礬は加工精製してできた決勝で、止血、癇癪、脳卒中、鼻血、下痢などのよく使用される漢方です。
蒸眼一方の使用方法とは?
漢方薬と聞くと「飲む」イメージが強いですが、蒸眼一方は飲むことはできません。
蒸眼一方は、水300mlを加えて煎じて、その煎じたものを使用して眼を洗ったり温湿布として使用します。
目に直接使うので、効果も飲むものとは違い即効性が期待できます。
しかし病状によって使用方法や異なるので、必ず医師や薬剤師の説明をしっかりと聞いておきましょう。
副作用はあるのか?
蒸眼一方は、飲むものではないのでいつも紹介している、偽アルドステロン症などの副作用はありません。
しかし、目の皮膚に使用するものなので人によっては痒み、痛み、赤くなるなどの肌トラブルが起こる可能性があります。
もし使用してみて少しでもおかしいなと思ったら、使用を中止して医師の診察を受けましょう。
まとめ
今回は目の疾患に効果のある蒸眼一方についてみてきました。
飲むものではなく、直接目に使用するものでものもらいや、はやりめに効果があることがわかりましたね。
もし処方された場合は、しっかりと指示を守り正しく使用しましょう。