漢方薬・生薬

升麻葛根湯(ショウマカッコントウ)の効果・効能と副作用とは?

升麻葛根湯(ショウマカッコントウ)という漢方薬の効果・効能はご存知でしょうか?

頭痛、発熱などがある人の初期のかぜ、皮膚炎などに用いられることがある漢方薬です。

今回は、升麻葛根湯の効果・効能と副作用について紹介していきます。

升麻葛根湯(ショウマカッコントウ)の効果・効能

スプーン漢方
升麻葛根湯は、体の熱や腫れ、あるいは痛みをやわらげる作用があり、風邪のひき始めや皮膚炎などに効果的です。

升麻葛根湯は、自然の木や草が原料となる「生薬」を組み合わせで出来ており、この漢方薬には、以下の5つの生薬が配合されています。

  • 升麻(ショウマ)
  • 葛根(カッコン)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 生姜(ショウキョウ)

升麻葛根湯は、明時代の「万病回春」という古典書でも紹介されている漢方薬で、発熱や発疹をともなう病気の初期症状に用いることができる歴史のある漢方薬です。

この漢方薬に使われている生薬の力を1つずつ詳しくみていきましょう。

升麻(ショウマ)

升麻は、キンポウゲ科のサラシナショウマなどの根茎を乾燥したものです。

産地は、熱帯アジア、中国、日本などで、乙字湯、補中益気湯などの漢方薬にも使われている生薬です。

主な効能は、発汗作用、解毒作用などがあり、解熱、解毒、抗炎症薬として、身熱、頭痛、咽喉痛、感冒、麻疹、脱肛などに用いられます。

のどの痛み 口内炎・口臭 皮膚の化膿性疾患などにも効果のある生薬です。

葛根(カッコン)

葛根は、マメ科のクズの肥大根を乾燥したものです。

漢方薬でも有名な、葛根湯(カッコントウ)などにも用いられる生薬で、日本各地の山野に自生し、特に、奈良県吉野地方の「吉野葛」は良質品としても有名です。

主な効能は、解肌、透疹、潤筋、止渇、止瀉などの作用があり、頭痛や肩こりなどの風邪症状、筋肉の緊張、口渇(口の渇き)、下痢などに用いられます。

芍薬(シャクヤク)

芍薬は、ボタン科シャクヤクの根を乾燥したものです。

芍薬甘草湯などの漢方薬にも使われている生薬です。

主な効能は、鎮痛・鎮痙、収斂、緩和作用などがあり、筋肉の痙攣を緩和させる効果や血管の働きを順調にする働きがあります。

慢性胃腸炎、生理不順、月経異常、冷え症、貧血症、神経痛、風邪などにも効果がある生薬です。

甘草(カンゾウ)

甘草は、マメ科カンゾウ属植物の根や根茎を乾燥したものです。

主な効能は、諸々の急迫症状を緩和し、鎮痛、鎮痙、解毒などの作用があり、咽喉痛、胃痙攣、胃潰瘍などに効果的です。

甘草は、数ある生薬のなかでも、漢方薬に処方される頻度がとても高い生薬のひとつです。

生姜(ショウキョウ)

生姜は、ショウガ科のショウガの根茎を乾燥したものです。

主な効能は、発汗、健胃、鎮吐などがあり、かぜ、嘔吐、食欲不振などに用いられます。

生姜は、熱帯アジア原産の多年草で、生のショウガを「生姜」、蒸して乾燥したものを「乾姜」、そのまま乾燥したものを「乾生姜」と言います。

升麻葛根湯の副作用

薬を飲む
副作用が少ないと言われてはいますが、まったくないわけではありません。

以下のような副作用が現れる場合もあるので確認しておきましょう。

偽アルドステロン症

偽アルドステロン症は、副腎より分泌されるホルモンであるアルドステロンが過剰に分泌されていないにもかかわらず、過剰に分泌されているかのような症状をいいます。

升麻葛根湯を服用することで、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症が現れることがあるので、異常が見られた場合は、服用するのをやめて医師にみてもらうようにしましょう。

ミオパチー

ミオパチーは、「Myo-(筋肉)」と「pathy(病、苦痛)」からなる造語で、筋肉疾患の総称を指します。

升麻葛根湯を服用することで、脱力感、四肢痙攣・麻痺などの異常が現れた場合は医師に相談するようにして下さい。

升麻葛根湯の注意点

注意
升麻葛根湯には服用時の注意点が存在します。

注意点をよく確認してから使用するようにしましょう。

高齢者の人

一般に高齢者の方は、生理機能が低下しています。

そのため、服用の際は、一般的な量よりも減量する必要があります。

使用する場合は、医師や薬剤師の指示に従い飲むようにして下さい。

妊娠中の人

妊娠中の方が升麻葛根湯を使用すると、体調を崩すことがあります。

妊娠中の人の体はとてもデリケートなため、どんな症状が起こるか分かりません。

使用する場合は必ず、かかりつけの医師に診断してもらいましょう。

飲み合わせには注意が必要

ピルケース
升麻葛根湯には、相性が悪い組み合わせがあります。

  • カンゾウ含有製剤
  • グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤

これらが含まれているものと飲み合わせると体調不良の要因となるので、現在服用している薬がある場合は、しっかりと医師や薬剤師に確認するようにして下さい。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、升麻葛根湯の効果・効能と副作用について紹介してきました。

升麻葛根湯は、風邪のひき始めや皮膚炎などに効果的な漢方薬です。

漢方薬は、年齢、体重、症状により適宜増減しますが、用法・用量を守り服用しましょう。

日常生活で起こりがちなさまざまな問題を解消してくれる漢方薬なので上手に活用するようにしてください。

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記事執筆・監修

漢方薬剤師/薬膳料理家/国際中医師/国際中医美容師

大久保 愛

「アイカ製薬」代表取締役。
秋田の自然で薬草や山菜を採りながら育ち漢方や食に興味をもつ。薬剤師となり中国の北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て漢方・薬膳の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

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