漢方薬・生薬

回虫駆除に効果的!鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)の効能と副作用とは

洗っていない生野菜などを食べると、 まれに回虫の卵が体内へ入り込んでしまうことがあります。

入り込んだ卵は人の胃腸内で孵化し、体内に寄生します。

ここで紹介する「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」は体内に寄生する回虫を駆除する効果を持っています。

その生薬成分と効能、副作用、注意点を解説します。

そもそも回虫とは?体に与える影響は?

疑問 女性
回虫は人を含む動物の小腸に寄生する虫のことです。

寄生した動物の体内を「回る」ことから、回虫と呼ばれています。

卵の付いた手で顔を触ったり、卵のついた野菜などを食べてしまうと、卵が体内に入り込みます。

卵は胃腸内で孵化し、ミミズのような姿の回虫は腸内に留まることなく、血管に進入して肺や気管支、食道や胃へ、体内を「回り」、また小腸に戻って産卵します。

寄生した回虫は人の健康に様々な影響を与えます。

少数であれば大きな影響はありませんが、複数匹が体内に寄生していると摂取した栄養を奪われて栄養失調を起こしたり、回虫が分泌する毒素によって体調が悪くなったり、回虫が体の他の器官に入り込み、組織を破壊することで痛みとなってあらわれることがあります。

鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)の回虫駆除に効果的な生薬成分とは?

漢方
「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」は3つの生薬からなる構成で、「三味鷓鴣菜湯(サンミシャコサイトウ)」とも呼ばれています。

海人草(カイニンソウ)

温かい海の中の岩や珊瑚礁に生えているカイニンソウ属フジマツモ科の海藻を真水で洗ったのち、天日乾燥させたものです。

別名マクリとも呼ばれています。

主成分であるカイニン酸には体内の回虫を駆除する効果があります。

大黄(ダイオウ)

タデ科のダイオウ属植物の根を乾燥させたものです。

便通を促す効果があり、便秘薬に用いられることが多い生薬です。

炎症を抑えて胃を整え、腹痛や胃腸炎に効果があります。

また滞った血の流れを突き動かす力があり、月経不順や高血圧症にも作用します。

甘草(カンゾウ)

マメ科カンゾウ属植物の根を乾燥させたものです。

緊張を和らげる効果があります。鎮痛や鎮咳、鎮痙、解毒作用があり、胃痛や胃腸にできた潰瘍、喉の痛みに効果があります。

「海人草(カイニンソウ)」のカイニン酸が回虫を駆除し、「大黄」が便通を良くして回虫を体外へと押し出します。

「甘草(カンゾウ)」が回虫の毒を解毒し、痛みを鎮めます。

「大黄(ダイオウ)」と「甘草(カンゾウ)」がダメージを受けた胃腸を整えます。

鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)の正しい服用方法と注意点

医者 注意
漢方薬は間違った使い方をすると上手く効果を得られません。

そればかりか、体に思わぬ悪影響を与えることもあり、注意が必要です。

「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」を服用する際は用法用量をしっかりと確認しましょう。

正しい服用方法

煎じ薬の場合、通常、1日分の生薬に適量の水(生薬40gなら600ml程度)を加え30分ほど浸水した後、中火で沸騰させます。

沸騰したら弱火にして約半量になるまで15分ほど煮詰め、茶こしで生薬を取り除きます。

1日量の生薬を2~3回に分けてそのまま飲むか、お湯を足して飲んで服用します。

煮だした漢方薬はその日のうちに飲みましょう。

服用量は年齢、体重、症状により増減します。

処方された医療機関に服用方法を確認し、用法・用量を守りましょう。

飲みにくいからといってジュースや牛乳、お茶などと混ぜて服用すると薬の効果がでなかったり、体に悪影響を与えることがあります。

煎じ薬は特に品質が劣化しやすいので、直射日光を避けて湿気のない涼しい場所で保管しましょう。

鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)の注意点

回虫駆除に処方される「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」ですが、虫下しに強い効果が見込める分、服用時の体調や状況に注意が必要です。

以下のような人は服用を開始する前に医師や薬剤師に相談しましょう。

妊婦や授乳中の人、胎児、乳児の体への安全性は確立していません。

配合生薬の「大黄(ダイオウ)」には子宮収縮作用や骨盤内臓器の充血作用があり、早産・流産の原因となる可能性があります。

以前薬に対するアレルギーを発症したことがある人や、薬を飲んで気分が悪くなったり、体調を崩したことがある人は、その薬と「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」に同じ成分が含まれていないか確認しましょう。

持病がある人や、現在他の病気を治療中の人、他の薬を服用中の人は、「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」が持病や治療中の病気に影響を与えたり、薬の併用によって副作用が現れることがあります。

鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)の副作用とは?

吐き気
自然の力を利用した漢方薬は西洋医療の薬に比べて副作用が少ないと言われています。

しかし、患者の体質や状況によっては副作用の症状が出ることもあります。

次のような症状が現れたり、体に異変を感じたら服用を中止して医師や薬剤師に相談しましょう。

発疹やかゆみなど、皮膚の異常

「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」が体質に合わないと蕁麻疹や発疹、かゆみなどの皮膚異常が起こることがあります。

「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」に含まれる何らかの成分を体が拒否している状態です。

すぐに服用をやめて、医師の診察を受けてください。

放置するといつまでも発疹が治らなかったり、全身に広がるなど悪化してしまう恐れがあります。

食欲不振や吐き気など、胃腸の異変

特に配合生薬「大黄(ダイオウ)」の副作用として、食欲がなくなったり、胃に不快感や吐き気が現れることがあります。

吐き気は、無理して抑えるよりも、すべて嘔吐して副作用を起こしている成分を体外へ出してしまったほうが早く治まります。

普段から胃腸が弱い体質の人は腹痛を起こすこともあります。

むくみや痺れ・偽アルドステロン症

「甘草(カンゾウ)」や市販の風邪薬にもよく配合される「グリチルリチン」を過剰に摂取してしまうと、「偽アルドステロン症」が起こります。

体の倦怠感や手足の痺れ・痛み、激しいむくみ、血圧が上がるなどの症状がでてきたらこの副作用を疑いましょう。

「甘草(カンゾウ)」は多くの漢方薬に配合されている人気の生薬です。

知らず知らずのうちに「グリチルリチン」を多く摂取してしまうこともあるので、十分注意しましょう。

また、「偽アルドステロン症」を放置すると筋力の低下などの症状を持つ「ミオパチー」を発症することがあります。

飲み合わせ、長期間の服用による副作用

薬を複数併用したり長い間薬を服用し続けることで、摂取した成分同士が反応して副作用を起こしたり、副作用を起こす力のある成分を大量に摂取してしまうことがあります。

「甘草(カンゾウ)」を過剰に摂取すると「偽アルドステロン症」を引き起こします。

「大黄(ダイオウ)」を過剰に摂取すると下痢を起こしたり、血を作りすぎて血管や心臓へ負担がかけてしまう恐れがあります。

鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)の購入方法は?

ネットショップ
一部のドラッグストアと楽天の通販ショップで虫下しの効果がある生薬「海人草(カイニンソウ)」を購入することができます。

しかし調べたところ、現在は「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」としての一般販売は確認できませんでした。

「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」を購入したい場合は漢方を取り扱う医療機関に相談して処方してもらいましょう。

保険が効く場合は安く購入できるというメリットがあります。

まとめ

「鷓鴣菜湯(シャコサイトウ)」の効能や副作用についてご紹介しました。

寄生した回虫を放っておくと卵を産み、数が増えて重症化する場合もあり、早急な対応が必要です。

回虫が寄生している疑いがある場合は、速やかに医療機関に相談しましょう。

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記事執筆・監修

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漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント、遺伝子検査の情報を配信しています。

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