漢方薬・生薬

六味丸とはどんな漢方薬?気になる効果効能・副作用について

漢方薬と聞くと、科学的な根拠がないと考える人がいます。

ですが、そんなことはありません。

漢方薬に使われる天然の生薬には、さまざまな有効成分が認められており、生薬から分離抽出した有効成分で新薬が開発されることも珍しくありません。

このように漢方薬の効果は、しっかりと確立されていますが、効果があるものの裏には、副作用もあります。

今回の記事では、六味丸の効果効能、副作用、そして副作用を起こさず安全に使うために注意すべきポイントについて解説します。

六味丸とは?

六味丸は、「ロクミガン」とよみます。

漢方薬には製造番号が定められています。

六味丸の製造番号は87です。

その主成分である生薬は、地黄(ジオウ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、茯苓(ブクリョウ)、沢瀉(タクシャ)、牡丹皮(ボタンピ)です。

地黄(ジオウ)は貧血状態を解消し体を元気にする作用、山茱萸(サンシュユ)と山薬(サンヤク)には滋養強壮効果、茯苓(ブクリョウ)と沢瀉(タクシャ)は体内の水分の巡りの改善させる作用、牡丹皮(ボタンピ)はお血(オケツ)を治す働きを持っています。

お血(オケツ)については、後ほどご説明します。

このほか、添加物として、ステアリン酸マグネシウム、乳頭水和物、ショ糖脂肪酸エステルが配合されています。

六味丸の性状

六味丸は、粉薬です。

色は灰褐色で、独特なにおいがします。

六味丸は天然の生薬エキスから生成されていますので、色味が多少違うこともありますが、問題ありません。

味に関しては、わずかな酸味があり、少し苦く感じられる味がします。

六味丸の証

西洋医学では、病気は病気が起こっているところの問題として、治療に当たります。

ところが、漢方薬の根拠となる漢方医学では、そのように病気を捉えません。

病気を引き起こしてしまう全身的な体力の状況を判断して、治療を行います。

全身的な体力の物差しとして、『虚(きょ)』『実(じつ)』が用いられます。

体力が低下して病気になりやすい人を『虚』、体力が比較的充実している人を『実』とします。

もちろん、その二者択一ではなく、その中間という見方もありますし、『虚』『実』ともに適応となる病気もあります。

六味丸の証は、『虚』です。

ですから、六味丸は、体力が低下してきている人に適した漢方薬であり、虚弱体質の人に用いられることがわかります。

六味丸が適する症状

トイレに居る女性
六味丸は、おしっこのトラブルの治療に適した漢方薬です。

証が虚ですので、疲れやすい人に使われます。

そこで、おしっこが出にくくなっている人、反対に多く出すぎて困っている人のうちで、頭が重い感じがする人、腰から下に脱力感やしびれがある人、時として口が乾きやすい傾向がある人に適しています。

夜間尿で悩んでいる人にもおすすめです。

『おしっこが出にくくなる』と『おしっこが出すぎる』というと、矛盾した症状に思われがちです。

漢方医学では、こうした症状をおしっこを出す機能が低下したことによる症状をとらえます。

腎臓がうまく働かなくなるので、おしっこの量の調節がうまくできなくなった結果、『おしっこが出にくくなった』り、『おしっこが出すぎた』りすると診るので、矛盾しているわけではありません。

六味丸の効果・効能および副作用

六味丸には、どのような効果効能、そして副作用があるのでしょうか。

六味丸の効果・効能

漢方医学では、人の体の中を巡っている『気(キ)』、『血(ケツ)』、『水(スイ)』の巡りのバランスが安定して保たれた状態にあると、健康になると考えられています。

『気(キ)』は生命を保つための基本的な活力、『水(スイ)』は体の免疫など防御に関する機能、『血(ケツ)』は『気(キ)』と『水(スイ)』の働きを整え、体内の動きを微調整する機能を果たします。

これらのいずれか、もしくは全ての巡りが悪くなると病気になるとされます。

六味丸の適しているおしっこを出す機能が低下している方は、この『水(スイ)』の巡りが悪くなり、体の中でたまるようになったことが原因というのが、漢方医学の考え方です。

そこで、六味丸は、茯苓(ブクリョウ)と沢瀉(タクシャ)の働きで、『水(スイ)』の巡りを整えた上で、地黄(ジオウ)と牡丹皮(ボタンピ)で『血(ケツ)』の機能を改善させて、おしっこの機能の異常を解消します。

なお、どれくらいの期間で六味丸が効果を発揮してくるかは、個人差があるのでとても難しいのですが、早い人では2〜3週間で効果が感じられるそうです。

もし、1ヶ月程度服用を続けても、はっきりとした効果が感じられない場合は、医師や薬剤師に一度相談したほうがいいでしょう。

六味丸の副作用

六味丸も薬ですから、副作用が生じることもあります。

六味丸の副作用としては、食欲不振やお腹の不快感、吐き気や嘔吐、下痢などが起こりうるようです。

もし、服用中にこうした症状が現れた時は、服用を中止して、医療機関を受診するようにしてください。

もちろん、副作用はこれ以外にも現れる可能性がありますから、何らかの不安な症状が現れた時は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

六味丸の飲み方

薬を飲む女性
六味丸は、食前、もしくは食間(食後2〜3時間後のこと)に服用します。

一般的な薬は食後に飲む薬が多いので、間違えないように気をつけてください。

なお、服用するときは、水かお白湯で飲むようにしてください。

通常の内服量は、成人の場合で1日7.5[g]です。

これを1日あたり3回に分割して飲みますので、一回あたりの服用量は1包になります。

六味丸の使用上の注意点

六味丸を服用する上で、いくつか守らなければならない注意点があります。

効果的に、そして副作用を起こしにくくするために、必ず守ってください。

飲み忘れた場合

六味丸は、1日3回服用する漢方薬ですが、中には忘れてしまうこともあるでしょう。

そんな時は、気付いた時にすぐに飲んでいただければ大丈夫です。

ですが、次に飲むタイミングが2時間以内に迫っている時は飲まず、次の時間に飲むようにしてください。

なお、飲むのを忘れからといって、2回分を1度に飲むのはダメですので、注意してください。

自己中断はしないように

症状が改善したと思っても、勝手に自己判断で服用を中止しないようにしてください。

必ず、医師の診察を受けてからやめるかどうかを判断するようにしましょう。

六味丸を服用する前に相談したほうがいい場合

以下に記載した項目に当てはまるような場合は、六味丸の購入時や使用前に医師や薬剤師と相談するようにしましょう。

  • 過去に六味丸を含む何らかの薬を使って、かゆみやじんましんなどのアレルギー症状が現れたことがある人
  • 妊娠中、もしくは授乳中の人
  • 他にも病気の治療で医師から処方された薬を使っている人

まとめ

いかがでしたか?

今回は、六味丸の効果効能・副作用について紹介してきました。

六味丸は、体力が低下した傾向のある人に用いられる漢方薬で、おしっこをする働きがうまく機能していない人の中でも、頭が重く感じられる人や、下半身のしびれや脱力感、お口の乾燥感などを感じる人に適しています。

しかも、あまり強い副作用はなく、使いやすい漢方薬と言えます。

六味丸は市販されていますので、もし、前述した症状で悩んでいる方は、ぜひ六味丸を使ってみてください。

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記事執筆・監修

国際中医美容師

運営者

漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント、遺伝子検査の情報を配信しています。

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