漢方薬・生薬

麻杏薏甘湯(マキョウヨクカントウ)の効果・効能!関節痛などの痛みを和らげるって本当?

麻杏薏甘湯(マキョウヨクカントウ)という漢方薬はご存知でしょうか?

関節痛などに効果的で、配合生薬に麻黄(マオウ)が含まれている麻黄剤の一つです。

今回はこの、関節痛などの痛みに効果的に作用する「麻杏薏甘湯」について紹介していきます。

麻杏薏甘湯の効果・効能とは?

漢方調合
麻杏薏甘湯(マキョウヨクカントウ)は、漢方剤の一つです。

医療用では、ツムラ麻杏薏甘湯エキス顆粒(医療用)が処方されることがあります。

一般的に、体力が中くらいの人に適しており、関節痛、神経痛、筋肉痛、いぼ、手足の荒れ(湿疹や皮膚炎)などに用いられます。

麻杏薏甘湯の成分(生薬)

生薬一覧
麻杏薏甘湯に配合されている生薬は以下の4つです。

  • 麻黄(まおう)
  • 杏仁(きょうにん)
  • 薏苡仁(よくいにん)
  • 甘草(かんぞう)

これらの成分が配合されています。

麻黄(まおう)

麻黄(まおう)は、マオウ科のマオウなどの地上茎を乾燥させたものです。

効能には、発汗、鎮咳、利水などがあり、発熱、頭痛、咳、喘息などに用いられます。

また、麻黄には、ドーピング検査の規制物質に指定されているエフェドリンという成分が含まれているので、検査予定がある方は注意が必要です。

杏仁(きょうにん)

杏仁(きょうにん)は、バラ科のホンアンズ又はアンズの種子です。

効能には、止咳、平喘、去痰、通便などがあり、呼吸困難、咳嗽、便秘などに用いられます。

主要成分には、青酸配糖体、脂肪油、ステロイドなどがあります。

薏苡仁(よくいにん)

薏苡仁(よくいにん)は、ネ科のハトムギの種皮を除いた種子を乾燥させたものです。

効能には、去風湿、清熱、排膿、利水などがあり、筋肉痛、下痢、浮腫、関節痛、神経痛などに用いられます。

薏苡仁は、ハトムギ茶などの健康茶としても使われています。

甘草(かんぞう)

甘草(かんぞう)は、マメ科カンゾウ属植物の根や根茎を乾燥したものです。

効能には、健胃、鎮痛、鎮痙、去痰などがあり、動悸、腫れ物、腹痛、下痢などに用いられます。

甘草は、高さ40~70cmの多年草で、長さ1~2mにもなる大きな根茎があるのが特徴的です。

麻杏薏甘湯の服用方法

薬を飲む
麻杏薏甘湯の飲み方は、通常1日2回~3回に分割し、食前又は食間に経口より投与します。

漢方薬は、飲む人の年齢、体重、体質、症状などにより適宜増減するので、医師や薬剤師に確認するようにしましょう。

漢方は、用法・用量を守り正しく飲むことが大切です。

麻杏薏甘湯の副作用

副作用
漢方薬は、基本的に副作用がないことで知られていますが、全くないわけではありません。

麻杏薏甘湯の副作用には、次の症状が確認されています。

  • 自律神経系の症状
  • 消化器系の症状
  • 泌尿器系の症状

麻杏薏甘湯を飲むことで、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮などの「自律神経系」の症状。

食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢などの「消化器系」の症状、排尿障害などの「泌尿器系」の症状が出ることがあるようです。

この、麻杏薏甘湯は、使用成績調査などの副作用発現頻度が明確となる調査を行っていないようなので発症頻度は“不明“となっています。

もしこれらの症状が現れるようなら医師や薬剤師に相談するようにして下さい。

この他に確認されている重大な症状に、「偽アルドステロン症」と「ミオパチー」という症状があります。

偽アルドステロン症

副腎から分泌されるホルモンである「アルドステロン」が過剰に分泌されていないにもかかわらず、過剰に分泌されているかのような症状のことを言います。

麻杏薏甘湯を服用し、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加などの偽アルドステロン症が現れるようであれば、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

また、その他、身体に異常が現れる場合は、投与を中止するようにして下さい。

ミオパチー

ミオパチーは、Myopathyと表記し、筋肉の「Myo」と病、苦痛の「pathy」からなる言葉です。

一般的には筋肉の疾患の総称を指し、非常に多くの病気を含んでいます。

麻杏薏甘湯を服用し、低カリウム血症の結果としてミオパチー症状が現れる場合があります。

観察を十分に行うようにし、脱力感、四肢痙攣・麻痺などの異常が認めらえるようでしたら、使用を中止し、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。カリウム剤の投与が必要なこともあります。

麻杏薏甘湯を避けるべき人

注意
高齢者、妊婦・産婦・授乳婦、小児などの服用は注意が必要です。

麻杏薏甘湯は小児への安全性が確立していない、生理機能が低下した高齢者、妊娠中などの方への投与に関する安全性が確立していないので、配合成分を減量するなどが必要な場合があります。

そのため、自分の判断で飲むのは避け、医師にしっかりと確認するようにして下さい。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、関節痛などの痛みに効果的に作用する「麻杏薏甘湯」について紹介してきました。

麻杏薏甘湯は、体力が中くらいの人に適した、関節痛、神経痛、筋肉痛、いぼ、手足の荒れなどに効果的な漢方です。

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記事執筆・監修

漢方薬剤師/薬膳料理家/国際中医師/国際中医美容師

大久保 愛

「アイカ製薬」代表取締役。
秋田の自然で薬草や山菜を採りながら育ち漢方や食に興味をもつ。薬剤師となり中国の北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て漢方・薬膳の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

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