漢方薬・生薬

麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)の効果とは?気になる漢方薬の効果を徹底解説します!

近年になって処方されることが増えてきた漢方薬ですが、名前の難しさからどんな効果があるのかあんまりイメージが湧きません。

さらに今まで馴染みがあった西洋医学で使われている薬とは違うタイプなので、初めて漢方薬を使う方は不安に思う点が多数あります。

今回の記事では麻杏甘石湯の効果についてご紹介します。

麻杏甘石湯とは?

生薬一覧
麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)は主に気管支炎、気管支喘息の症状が出ている方に処方される漢方薬です。

特に発作が起こったときに頭部や体に発汗を伴い、ぜぇぜぇとした喘鳴が出ている人向けです。

配合されている生薬一覧

  • 麻黄(マオウ)
  • 杏仁(キョウニン)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 石膏(セッコウ)

この4種類生薬によって構成されていて、漢方薬の中ではシンプルな作りです。

剤形は淡灰茶褐色の顆粒ですが製薬会社によってその剤形は若干変化します。

オースギ麻杏甘石湯エキスの場合は淡灰茶褐色の顆粒剤、コタロー麻杏甘石湯エキス細粒の場合は褐色〜淡褐色の細粒剤と分類されています。

麻杏甘石湯の用法・用量

漢方調合
漢方薬は基本的に医療向けで、成人の服用を目安に作られています。

麻杏甘石湯の場合は通常、成人で1日6gが服用の目安となっていて、1日2~3回に分けて食前食間に患者さんに経口投与します。

しかし治療を受ける疾患や年齢・体重・症状により適宜増減されますので、医師に指示された服用方法に従ってください。

薬の飲み忘れをしてしまった場合はできるだけ早く服用するのが良いのですが、次に薬を飲む時間が迫っている場合は飛ばしても構いません。

飲み忘れてしまったからと2回分を1度に飲むことはせず、一度に飲む量は必ずお守りください。

もし飲み忘れた量も同時に飲んでしまった場合はその後副作用が現れたり、症状が悪化することもありますので医師か薬剤師に相談しましょう。

漢方薬は一定期間継続して飲み続けるものなので、医師の指示なしに自分の自己判断で飲むのを勝手に止めないでください。

妊婦・授乳中の方

基本的に妊娠中の妊婦さんは薬を服用してはいけないという事になっています。

しかし中には服用できる薬がありますが、麻杏甘石湯の場合は治療をする上で危険性よりもメリットの方があると判断された場合のみ処方されます。

授乳中・産婦の方も同様です。

高齢者の方

体力が著しく衰えていて、極度に衰弱している方は成人が摂取する量から減量させる必要があります。

通常通りの量を摂取してしまうと狭心症心筋梗塞、ぜんそくのリスクが高まります。

また、胃腸などが弱い虚弱体質で著しい体力低下があるようでしたら分割での服用も避けた方が良いでしょう。

異常を感じたらすぐに服用を止め、医師か薬剤師に相談してください。

甲状腺機能亢進症や心筋梗塞等の循環器系の障害のある方、既往歴のある方は必ず医師にご相談ください。

成人未満の場合

基本的に成人未満の方が服用される場合は一袋に含まれている量から減量させます。

市販されているツムラ漢方麻杏甘石湯エキス顆粒の場合は7歳以上15歳未満2/3包4歳以上7歳未満1/2包となっています。

市販薬の麻杏甘石湯を小児に使用する場合はパッケージや添付されている文書、公式サイトのPDFにかかれている用法用量を必ず守ってください。

これらの詳細については薬の名前と製薬会社の名前で検索をすればその薬に対して詳細な情報が知ることが出来ます。

医師の処方箋によって処方される麻杏甘石湯は医薬品の区分なので市販のものよりも有効成分が多く含まれているため、小児への安全性は確立されていません。

今後研究が進むことで小児用が製造され、改訂版が出されることが考えられます。

一般の方が子供に服用させる場合は安全を第一に考え、慎重に量を調整するようにしてください。

麻杏甘石湯の副作用

副作用
麻杏甘石湯は薬効が認められた医薬品なので副作用のリスクがあります。

自律神経系、消化器、泌尿器に影響を及ぼします。

主な副作用としては不眠、発汗過多、頻脈、動悸、興奮する、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、軟便、下痢、排尿障害などですが、これら以外にも重大な病気につながる副作用はあります。

麻杏甘石湯の副作用としてまれに現れる病気について解説していきます。

偽アルドステロン症

腎臓の脇に位置する副腎から分泌されているアルドステロンというホルモン過剰分泌されているように身体が錯覚することで起こる病気です。

偽アルドステロン症を発症すると高ナトリウム血症、低カリウム血症、浮腫、高血圧症などの症状が体に現れる傾向があります。

漢方薬では「甘草(カンゾウ)」の過剰摂取によって引き起こされると言われていて、甘草を含む製剤と併せて飲む場合は注意が必要です。

甘草の摂取量が少ないのであれば心配はありません。

ミオパチー

筋肉が萎縮することで筋肉に痺れやだるさが現れる病気で、高度な運動機能障害が発生します。

筋肉自体に問題がある場合と筋肉を動かすための神経に問題がある場合があります。

手足に力が入らない、手足が引きつる、手足が痺れるなどの症状を感じたらすぐに服用を中止してください。

麻杏甘石湯と併用注意な薬剤

女医注意
麻杏甘石湯は上記のような副作用を起こす可能性がある製剤です。

薬を複数飲んでいる方ならお分かりかもしれませんが、薬を併用すると相互作用が生まれます。

相互作用に注意しなくてはいけない薬剤について見ていきましょう。

交感神経刺激作用が増強されるもの

  • エフェドリン類含有製剤
  • マオウ含有製剤
  • モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤
  • 甲状腺製剤 (チロキシン、リオチロニン)
  • キサンチン系製剤(テオフィリン、ジプロフィリン)
  • カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン)

これらの薬剤は交感神経刺激作用増強される可能性があります。

また、他の副作用として不眠発汗過多、動悸、全身脱力感、頻脈、精神興奮等があらわれることがあります。

これらの薬剤を飲んでいる方は市販薬でも服用する際は必ず医師や薬剤師にご相談ください。

偽アルドステロン症があらわれやすくなるもの

  • カンゾウ含有製剤
  • )グリチルリチン酸を含む製剤

カンゾウとグリチルリチン酸を含む製剤を麻杏甘石湯と一緒に服用すると低カリウム血症を招きます。

ミオパチーの発症にもつながるので、特に注意しなければいけないものです。

カンゾウの摂取量が増えれば増えるほど危険性は増加し、状況は悪化してしまいます。

体質によって若干の差異はありますが、過剰摂取はしない方が良いです。

薬剤の保管方法

漢方薬は天然由来の生薬を使用して調合されているため、保管には注意しなければいけません。

直射日光の当たらない暗い所で、尚且つ湿気避けて保管してください。

包装は飲むまで開けず、一度開けた場合は密封するか1日以内に飲み切って長期間保管しないことが重要です。

外気温の上昇によって変質してしまった場合は無理に飲まず、すぐに捨ててください。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、麻杏甘石湯の効果についてご紹介しました。

麻杏甘石湯にはコタロー麻杏甘石湯エキス細粒やオースギ麻杏甘石湯エキスなど製薬会社によって種類に違いがありますが、基本的な効果・効能・副作用・飲み合わせ方などはほぼ一緒です。

気管支炎や気管支喘息、痰が絡む咳の症状が出ていても妊婦さんや高齢者、子供は服用に注意が必要です。

市販薬で不安なことがある場合は薬剤師に相談したり、医師の診断を受けることをおすすめします。

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記事執筆・監修

運営者

漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント、遺伝子検査の情報を配信しています。

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