漢方薬・生薬

八味地黄丸はどんな漢方薬なの?気になる効果効能・副作用について!?

漢方医学の考え方では、人間は加齢とともに『気(キ)』『血(ケツ)』『水(スイ)』が減少していき、それに伴って、身体のいろいろなところの機能が悪くなるとされています。

減少した『気』『血』『水』を回復させ、体を元の状態に戻す薬として、漢方薬が使われています。

八味地黄丸も同じで、『気』『血』『水』を増やし、それを身体中に巡らせることで、かだらの機能を元に戻していこうという薬です。

今回の記事では、そんな八味地黄丸の効果効能・副作用などについてご紹介します。

八味地黄丸とは?

八味地黄丸とは、どのような漢方薬なのでしょうか。

まず、その読み方ですが、ハチミジオウガンと読みます。

漢方薬には、それぞれ製品番号が定められていますが、八味地黄丸の製品番号は7です。

これは、クラシエ・ツムラなどの国内の代表的な漢方薬メーカーで共通の番号となっています。

漢方薬の主成分は、生薬です。

八味地黄丸の主成分たる生薬は、ジオウ・サンシュユ・サンヤク・タクシャ・ブクリョウ・ボタンビ・ケイヒ・ブシ末です。

そのほかの成分としては、日局ステアリン酸マグネシウム・日局結晶セルロース・日局乳糖水和物・含水二酸化ケイ素が添加物として含まれています。

八味地黄丸の性状

八味地黄丸は、かっ色をした粉薬です。

独特な香りがあり、酸っぱいような苦味のある味がします。

天然由来の生薬で作られているので、多少の色の違いはありますので、少し色が違っているものがあっても、古いものでなければ、心配しないようにしてください。

八味地黄丸の証

証とは、漢方薬がどのような状態の人に適しているかを示す言葉です。

八味地黄丸の証は、『虚〜中間』です。

このことから、八味地黄丸は少し元気が無くなった人、つまり虚弱体質の人に使われる漢方薬ということがわかります。

八味地黄丸が適する症状

八味地黄丸は、『夜間、トイレに行きたくなる』『尿が出にくくなった』『尿が多すぎて困る』といったおしっこに関わるトラブルに適した漢方薬です。

そのほか、『疲れやすい』『手足が冷えやすい』『口が乾きやすい』といった悩みのある方にもおすすめです。

『尿が出にくくなった』『尿が多すぎて困る』とは、一見すると矛盾する症状のように思われるかもしれませんが、尿の出を調節する機能が悪くなったために起こっている症状なので、矛盾してはいません。

尿のトラブルは、『疲れやすい』『手足が冷えやすい』『口が乾きやすい』といった症状も、関係しています。

八味地黄丸は、このような症状のある方に適した漢方薬です。

八味地黄丸の効果・効能および副作用

八味地黄丸には、どのような効果・効能があるのでしょうか。

漢方薬に限らず、薬には体にとってよくない効果、副作用が現れるリスクが常にあります。

八味地黄丸の場合は、どのような副作用が現れるリスクがあるのでしょうか。

次に八味地黄丸の効果効能・副作用をみていきましょう。

八味地黄丸の効果・効能

膀胱

尿の調節機能には、膀胱が重要な役割を担っています。

そこで重要なのが、膀胱の周囲の筋肉の働きです。

膀胱がきちんと機能するためには、筋肉がきちんと働く必要があります。

ところが、膀胱の周囲の筋肉がきちんと働かなくなると、膀胱の機能も低下してしまいます。

膀胱の機能が低下することで、尿の調節機能が悪化し、尿が減ったり、増えたりするようになるのです。

八味地黄丸は、膀胱の周囲の筋肉の働きを改善させ、尿の調節機能を元の状態に戻します。

また冷え性になると、汗をかきにくくなり、身体は過剰な水分を尿から排出させようとします。

結果、尿の量が増えてしまいます。

さらに、体を温める効果で、冷えた体を温め、汗をかきやすくして尿の量を減らします。

尿のトラブルを解消することで、疲れやすさ、手足の冷え、口の乾燥まで改善していきます。

これが、八味地黄丸の効果効能です。

もし1ヶ月以上、八味地黄丸を使い続けても、効果が感じられない場合は、医師や薬剤師に相談してください。

八味地黄丸の副作用

八味地黄丸の代表的な副作用としては、『発疹(身体の表面にブツブツが生じること)』『発赤(皮膚に生じる赤み)』『かゆみ』『食欲の低下』『胃のあたりの不快感』『吐き気』『嘔吐』『腹痛』『下痢』『便秘』『身体のだるさ』『動悸』『のぼせた感じ』『下のしびれ感』などが挙げられます。

もちろん、これら以外にも何らかの副作用が生じる可能性はあります。

もし、上記やそれ以外を含め、何らかの気になる症状が現れた場合は、医師や薬剤師と相談するようにしましょう。

八味地黄丸の飲み方

八味地黄丸は、1日で3回に分けて、食前や食間に服用します。

薬というと食後に服用するようなイメージがありますが、八味地黄丸はそうではないので、注意してください。

飲む量ですが、通常、成人の場合、1日あたり6.0[g]とされていますので、八味地黄丸の代表的なサイズである1包2.0[g]であれば、1回あたり1包服用することになります。

八味地黄丸の使用上の注意点

注意 女性
八味地黄丸を服用する上で、いくつか守らなければならない注意点があります。

効果的に、そして安全に八味地黄丸を服用するために、必ず守ってください。

使用に際して慎重であるべき人

八味地黄丸を使う場合、気をつけておいて欲しい人がいます。

注意が必要な人 その理由
体力的に問題がなく、しっかりしている人 副作用が現れるリスクが高まります。
暑がり・のぼせやすい・赤ら顔の人 のぼせたり、舌のしびれが現れたり、心臓の動きが速くなったりするリスクがあります。
胃腸がかなり弱っている人 食欲が低下したり、胃のあたりが気持ち悪くなったり、吐き気や嘔吐、胃痛、下痢や便秘のリスクが高まります。
食欲不振・気分が悪い・嘔吐している人 左記の症状が悪化する恐れがあります。

子供に使う場合の注意点

八味地黄丸の生薬にはブシが含まれています。

ブシは、アルカロイドというモルヒネなどの麻酔薬に含まれる物質が含まれています。

そのために子供への投与は慎重にするよう求められています。

子供には安易に使わないようにしましょう。

飲み忘れた場合

もし、八味地黄丸を飲むのを忘れたら、忘れたことに気がついた時点で、早めに飲んでください。

ですが、次に飲むべきタイミングが間も無くであるという場合は、飲まないようにしましょう。

なお、たとえ飲み忘れたからといって、2回分を一度に飲むような飲み方は、決してしないようにしてください。

八味地黄丸を服用する前に相談したほうがいい場合

以下の項目に当てはまるときは、八味地黄丸を使う前に、医師や薬剤師に相談してください。

  • 八味地黄丸に限らず、ほかの薬を含めて、以前に薬でかゆみやじんましんなどのアレルギー症状が出たことがある人
  • 妊娠中、もしくは授乳中の人
  • ほかの病気の治療で、薬を使っている人
理由
八味地黄丸に限らず、ほかの薬を含めて、以前に薬でかゆみやじんましんなどのアレルギー症状が出たことがある人 八味地黄丸に似た薬でアレルギー症状が出ていた場合、八味地黄丸にもアレルギー症状を引き起こすかもしれないからです。
妊娠中、もしくは授乳中の人 胎児や乳幼児に何らかの影響が現れるかもしれないからです。
ほかの病気の治療で、薬を使っている人 八味地黄丸とほかの薬が、お互いに作用を強め合ったり、弱めてしまったりする可能性があるからです。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、八味地黄丸の効果効能・副作用について紹介してきました。

八味地黄丸は、『尿のトラブル』や、それによって起こる『疲れやすさ』『冷えやすさ』『口の乾燥』に効果のある漢方薬です。

こうした悩みのある方は、八味地黄丸を一度使ってみてはいかがでしょうか。

漢方薬といえども、薬には変わりありませんから、効果もあれば副作用もあります。

副作用のリスクを抑えつつ、効果を高めるためにも、今回紹介した注意事項を守り、安全に八味地黄丸を使うようにしてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

記事執筆・監修

国際中医美容師

運営者

漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント、遺伝子検査の情報を配信しています。

関連おすすめ記事

    関連記事がありません

同じカテゴリ新着記事

TOP
お客様サポート