漢方薬・生薬

参蘇飲(ジンソイン)の効果・効能と副作用・注意点を解説!

参蘇飲(ジンソイン)という漢方薬はご存知でしょうか?

主に、胃腸の弱い人のかぜに用いられる漢方薬で、咳、痰、熱、頭痛などの症状を改善することができます。

ひくと長引いてしまうような方に向いている漢方薬です。

今回はこの、参蘇飲(ジンソイン)について詳しく紹介していきます。

参蘇飲(ジンソイン)の効果・効能

漢方薬研
参蘇飲は、体力に自信がない人のかぜや長引く風邪、重い症状ではないのに、かぜが長引き体力も落ちている。

胃腸が弱り、のどもすっきりしない、などといった症状に効果がある漢方薬です。

特に高熱というわけではないのに、背中が汗ばむなどの症状にも効果があります。

かぜに用いる漢方薬の多くには、麻黄(マオウ)や桂枝(ケイシ)といった生薬が配合されているのですが、これらは発汗を促す作用があり、胃を荒らしてしまうことがあります。

この参蘇飲には、麻黄の代わりに、体の熱を少しずつ放出さえる蘇葉(ソヨウ)や葛根(カッコン)が使われているのが特徴です。

参蘇飲を服用することで、胃腸の働きが改善されて食欲疲労感が回復し、次第にかぜの諸症状が和らいでいくといった効果が期待できるのです。

参蘇飲の成分(生薬)

参蘇飲は漢方薬です。

漢方薬は、自然の草や木などから抽出した生薬の組み合わせで作られています。

この、参蘇飲には12種類の生薬が配合されています。

  • 半夏(ハンゲ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 葛根(カッコン)
  • 桔梗(キキョウ)
  • 陳皮(チンピ)
  • 大棗(タイソウ)
  • 人参(ニンジン)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 枳実(キジツ)
  • 蘇葉(ソヨウ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 前胡(ゼンコ)

これらの生薬がバランスよく配合されているので、咳、痰、熱、頭痛などの症状を改善してくれるのです。

それぞれの生薬には、どのような効能があるのか見てみましょう。

半夏(ハンゲ)

半夏は、サトイモ科カラスビシャクの球茎の外皮を除いて乾燥したものです。

主な効能は、去痰(きょたん)、鎮吐(ちんと)、鎮静などがあり、痰咳を伴う鼻炎、気管支炎、つわり、嘔吐感、消化不良、食欲不振などに効果があります。

茯苓(ブクリョウ)

茯苓は、松の根に寄生するサルノコシカケ科のマツホドの菌核を乾燥したものです。

主な効能は、利水、健脾、安神などがあり、むくみ、食欲不振、消化不良、動悸、不眠などに効果があります。

葛根(カッコン)

葛根は、マメ科のクズの肥大根を乾燥したものです。

主な効能は、解肌、透疹、潤筋、止渇、止瀉などがあり、頭痛や肩こりなどの風邪症状、筋肉の緊張、口の渇き、下痢などに効果があります。

桔梗(キキョウ)

桔梗は、キキョウ科のキキョウの根を乾燥したものです。

主な効能は、止咳、去痰、排膿などがあり、せき、痰、咽喉の痛みなどに効果があります。

陳皮(チンピ)

陳皮は、ミカン科ウンシュウミカンの果皮を乾燥したものです。

主な効能は、鎮吐、鎮咳、駆風などがあり、咳嗽、肩こり、消化不良、胃酸過多症、悪心嘔吐、下痢、風邪、冷え性、神経痛などに効果があります。

大棗(タイソウ)

大棗は、クロウメモドキ科ナツメの果実を乾燥したものです。

主な効能は、健脾、鎮静などがあり、食欲不振、下痢、不安感、興奮などに効果があります。

人参(ニンジン)

人参は、高麗人参や朝鮮人参と呼ばれることもあり、ウコギ科のオタネニンジンの根を乾燥したものです。

主な効能は、補気、健脾、強壮などがあり、疲労や体力の低下、食欲不振、消化不良などに効果があります。

甘草(カンゾウ)

甘草は、マメ科カンゾウ属植物の根や根茎を乾燥したものです。

主な効能には、鎮痛、鎮痙、解毒、鎮咳などがあり、咽喉痛、胃痙攣、胃潰瘍、胃痛、十二指腸潰瘍などに効果があります。

枳実(キジツ)

枳実は、ミカン科のダイダイまたはナツミカンなどの未熟果実を乾燥したものです。

主な効能は、理気、健胃、通便、化痰などがあり、腹痛、膨満感、便秘などに効果があります。

蘇葉(ソヨウ)

蘇葉は、シソ科シソの葉を乾燥したものです。

主な効能は、発汗、解表、理気があり、かぜ、せき、喘息、心身症・神経症の諸症状などに効果があります。

生姜(ショウキョウ)

生姜は、ショウガ科ショウガの根茎です。

主な効能は、発汗、健胃、鎮吐などがあり、かぜ、嘔吐、食欲不振などに効果があります。

前胡(ゼンコ)

前胡は、セリ科のノダケ、または白花前胡の根を乾燥したものです。

主な効能は、解表、止咳、去痰などがあり、熱性病による頭痛や気管支炎に効果があります。

参蘇飲の副作用

副作用
参蘇飲は漢方薬なので副作用は少ないとはいえ、全くないわけではありません。

参蘇飲を使用することで体に異常がみられるような場合は使用を中止し医師の診察を受けるようにして下さい。

漢方薬は、年齢、体重、症状により適宜増減するので、医師や薬剤師から指示された飲み方を守るようにして下さい。

そうすることで副作用のリスクを最小限に減らすことができます。

参蘇飲を使用することで確認されている副作用は、

  • 発疹、蕁麻疹
  • 血圧上昇
  • 体重増加
  • 脱力感
  • 麻痺 など

参蘇飲は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないので、発現頻度は不明ですが、このような副作用が確認されています。

用法・用量を守り正しく服用するようにして下さい。

参蘇飲の注意点

注意
他に常用している薬などがある場合は、飲み合わせ良くない成分があります。

グリチルリチン酸が配合されている薬との併用は、尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることがあるので注意が必要です。

必ず使用前に医師や薬剤師に確認するようにして下さい。

また、高齢者の方、妊娠中の方、小児等へ使用する場合も、適宜増減することがありますし、場合によっては使用が好ましくないこともあります。

該当する方は、医師に確認後使用するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、参蘇飲(ジンソイン)の効果・効能と副作用、注意点について紹介してきました。

参蘇飲は漢方薬なので、他の薬などと比べて比較的体に優しく、咳、痰、熱、頭痛などの症状を改善することができます。

胃が弱いので普通のかぜ薬だと荒れてしまうという方にもおすすめができる漢方薬です。

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記事執筆・監修

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漢方生薬 研究所

漢方生薬研究所のスタッフによる執筆・監修記事です。漢方をはじめ、第二類医薬品や第三類薬品、健康食品、サプリメント、遺伝子検査の情報を配信しています。

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