胃潰瘍になってしまう原因とは?予防と対策を行おう!
胃潰瘍は胃の痛みや不快感といった、困った症状を引き起こします。胃潰瘍は早めに予防し対策していく必要があるんです。胃潰瘍の予防法は?対策法は?正しい知識を身に着け、いざというときに備えましょう。
胃潰瘍で起こる症状
主にみぞおちに鈍い痛みを発症します。胸やけ、すっぱいげっぷ・吐き気・嘔吐・口臭・背中の痛みを発症することもあり、人によって症状が違ってきます。
痛みのレベルが人それぞれに違ってくるため、重症化するまで胃潰瘍に気付かないケースも珍しくありません。
胃潰瘍を放置するとどうなる?
放置しておくと胃の粘膜のただれや傷が悪化していき、吐血や黒いタールのような排便を促します。中には自然治癒が可能なケースもありますが、そうでなかった場合には症状が悪化し、回復に時間がかかることもあります。
何もせずに放置しておけば症状が悪化する可能性が高いため、まずは病院にかかり自分の胃潰瘍の状態を把握していくことが大切になります。
胃潰瘍の原因とは
ストレスによる自律神経の乱れ
大きなストレスにより自律神経が乱れると胃酸過多を発症し、胃の粘膜がただれることがあります。それによって胃にダメージを生み出し、胃潰瘍へとつながっていくんです。
このタイプの胃潰瘍の発症を防ぐためには、ストレスをため込まないような工夫が必要となるでしょう。
暴飲暴食
暴飲暴食を繰り返すとそれだけ胃が働く必要があり、胃酸の分泌が高まります。特に香辛料といった刺激の強い食べ物は、胃への刺激が強いので大きなダメージを与える可能性があります。
喫煙による胃酸の分泌
喫煙を繰り返すと胃酸の分泌を促し、胃の粘膜を傷つけます。さらにタバコに含まれるニコチンが血流を悪くするため、二重に胃の状態を悪くしていってしまいます。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)による胃への影響
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は、解熱の際に処方される薬です。鎮痛や抗炎症作用もあるため、風邪の際によく処方されます。
使い勝手のいい非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)ですが、胃粘膜の防御機能を弱くしてしまう副作用も存在します。それによって胃にただれや傷がつきやすくなり、胃潰瘍のきっかけとなることもあるんです。
ピロリ菌に感染
ピロリ菌はアルカリ性のアンモニアを発生させ、胃酸の中和を行います。そのため胃を傷つけ、胃潰瘍のきっかけを生み出すことがあるんです。加えて菌から守ろうとする反応により、胃を慢性的に傷つける可能性も出てきます。
胃潰瘍を放置し続けるリスク
胃潰瘍は人によって我慢できないほどではないため、放置し続けるケースがあります。でもこれには大きなリスクが伴ってきます。
例えば胃がんは胃の状態が悪くなり、ただれや傷が大きくなってしまうことが要因の一つとなります。胃潰瘍を放置し続けると、より重い病気の発端となってしまうのです。
また胃潰瘍は放置すればするほどに悪化していきます。初期症状にうちなら薬物治療によって比較的簡単に治すことができますが、出血やただれの状態が続くとより治療が長引くことになってしまうのです。
治療が長引けばそれだけ金銭的負担も大きくなります。胃潰瘍の症状が出たら一刻も早く治療を試みましょう。
胃潰瘍を事前に予防する方法
胃潰瘍を事前に予防していくためには、自分でできる予防法を実践していく必要があります。自分に合った方法を継続的に続け、嫌な胃潰瘍を未然に防ぎましょう。
ストレスの蓄積を予防する
ストレスの蓄積を予防し胃潰瘍を防ぎましょう。
効率的な方法は人それぞれ違いますが、例えば好きな音楽を聴く機会を増やす・適度な運動を行う・アロマテラピーを行うといった簡単にできる方法でも、ストレスを緩和することができます。
暴飲暴食を避ける
暴飲暴食を避け胃の負担となる食生活を改善することで、胃潰瘍を予防することができます。特に避けていきたいのが、香辛料・塩辛さ・刺激物です。なるべく胃をいたわる食品を心がけましょう。
消化のいい食べ物として、うどん・おかゆ・パン類といった食品が挙げられます。なるべく食事に取り入れ、弱った胃をいたわりましょう。
生活習慣を整え、自律神経を安定させる
昼夜逆転生活やメリハリのない生活を続けると、自律神経の均衡を崩します。自律神経を安定させることは、効率的な胃潰瘍の予防法です。
仕事の関係で不規則な生活をしている場合は、朝日を浴びるようにするだけでも心身にメリハリを与えます。何より朝日を浴びることでメラトニンが分泌されるので、安眠効果をもたらすことができるんです。
心身のバランスを保つために大切な自律神経を整えるために、必ず生活習慣を整えるようにしましょう。
ピロリ菌の除去
内視鏡検査もしくは血液検査を行った後、薬物を使用しピロリ菌を除去する方法があります。胃潰瘍の要因となるピロリ菌自体に働きがけるため、効率的に胃潰瘍を予防することができるのが特徴です。
禁煙を行い胃への刺激を弱める
禁煙を行うことで、胃への刺激を弱めることができます。禁煙が難しい人は、以下の方法を行っていきましょう。
ニコチンガムの利用
ニコチンが低用量含まれたガムです。薬局で気軽に買うことができ、金額もリーズナブルで続けやすい工夫がされています。
最初は物足りなさを感じますが徐々に数を減らしていくことで、禁煙を叶えることが可能となります。
まったくニコチンを足らないというわけではないので、禁断症状が起こりづらくストレスを感じにくいのが大きな特徴といえるでしょう。
ただしニコチンガムとはいえあまりに頻繁に取りすぎると、中毒症状を起こすリスクがあります。これでは禁煙の意味がなくなるので、必ず説明書きをしっかりと読み、用法を守るようにしてください。
禁煙外来を受診する
禁煙外来ではその人の体調や体質に合わせた、治療を受けることができます。まずニコチン依存症かどうかをチェックされ、この際に保険適用可かどうかも調べられます。
一酸化炭素濃度の測定を行った後禁煙開始日を取り決め、医師の診断の元具体的なアドバイスや禁煙の仕方に関する説明を受けます。その後、その人の状況に合った薬の処方が行われ治療の開始です。
医師の診断の元、無理なく効率的に治療を行うことができるため、自分で独自に行うよりも効果的に禁煙を行うことができます。
何よりも大きなメリットとなるのが、人の目があることでやる気が出ることです。禁煙は自分だけで行っていると、挫折する可能性が高くなります。挫折しやすい性格の人には、禁煙外来が向いているでしょう。
胃潰瘍治療の流れ
胃潰瘍の検査では、まず出血があるかどうかを調べられます。出血があった場合には止血作業が行われ、なかった場合は薬を主体とした治療が行われることになります。
内視鏡での止血作業
内視鏡を利用しながら鉗子で出血箇所はさみ、高周波の熱を加えながら止血します。その後、主にクリップによる止血を行い、場合によってはアルゴンガスを用いた止血が行われることもあります。
薬物による治療
出血がなかった場合は薬物による治療が行われます。
3種類の薬(抗菌薬2種類とプロトンポンプ阻害薬)といった、ピロリ菌を除去するための薬・ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)といった胃の調子をよくするための薬が使われ、胃の回復力を促進します。