花粉症によって起こる具体的な症状とは?その対処法
花粉症は毎年季節になると、鼻水や目のかゆみといった困った症状を起こします。
本当に厄介ですよね。マスクが手放せなくなったり、鼻のかみすぎや目の掻きすぎで、顔が真っ赤になってしまったりと嫌な思いしかすることのない花粉症。
今回は、花粉症について詳しく解説していきます。
花粉症で起こる症状
花粉症の基本的な症状を説明していきます。
激しいくしゃみ
花粉症になると我慢できないほどの、激しいくしゃみが出ることがあります。数回ではなく連続的に起こることもあるため、のどの痛みを引き起こす可能性も出てきます。
鼻水が出る
透明でサラサラとした鼻水が連続的に出ます。水気があるため、気づかないうちに鼻から出てしまっていることもあります。
鼻づまり
鼻の粘膜が腫れあがることにより、鼻の通り道が狭くなってしまいます。息がしづらくなるといったリスクを伴います。
目のかゆみ
花粉により目元やまぶたに炎症が起き、かゆみとなって現れます。強いかゆみから目元をこすってしまい、腫れや痛みを引き起こすリスクが伴います。
目の充血
目に花粉がついてしまうことにより、結膜炎を発症します。
涙が止まらなくなる
花粉という異物が目に入ることにより、涙が止まらなくなるといった拒絶反応が起こります。目を洗うことによってある程度は収まりますが、それでも完全に解消されるとは限りません。
これらの症状により匂いが分からなくなり、食事がとりづらくなるといったさまざまなリスクを伴うことがあります。単なる粘膜系統の障害と割り切れないのが、花粉症の特徴といえるでしょう。
花粉症の原因
花粉症はヒノキやスギといった樹木から発生する花粉によって、人間の体にアレルギー症状を起こします。体は異物が体に入り込むと、その存在を体外に出そうとさまざまな抵抗を試みます。
その結果起こるのが鼻水やくしゃみといった症状です。この花粉症はすべての人に起こるわけではなく、中には全く花粉症にかからない人も多く存在します。
免疫があり、体内に花粉が入ってきても敵と認識しないからからです。
元々のもって生まれた体質や生活習慣も関係してくるため、花粉症にかかる人とかからない人がいます。
免疫がある人は一生花粉症にならない?
免疫力が高い人は、花粉症にかかりづらい体質を持っています。しかし一生、花粉症にならないとは限りません。加齢や様々な環境の変化によって、体質に変化が起こることがあるからです。
花粉症の予防法
花粉症を予防するためには、日常生活で細かな工夫をしていく必要があります。
顔の周りをガードする
花粉は目・鼻・口から入り込みます。深くかぶれる帽子・花粉対策用のゴーグル・全体を覆うマスク・首元を守るスカーフを利用し、花粉が体内に入り込まないようにしましょう。
できれば手元も手袋で守っておくと安心です。花粉が付いた手でつい目元をかいてしまい、目から花粉が入り込むリスクがあるからです。
風の強い日はなるべく出かけない
風の強い日は特に花粉がよく飛びます。なるべく外出を避け自分の身を花粉から守るようにしましょう。
花粉を家に持ち込まない
特に注意しておきたいのが、家に花粉を持ち込むことです。花粉は非常に密着する性質を持っており、家の中に入り込むと簡単には取り除くことができません。
人が歩くたびに花粉が舞い上がり、目や鼻を刺激することがあります。家に入る前には必ず花粉を落とし、花粉の侵入を未然に防ぎましょう。
出かける前に花粉対策用スプレーを使うことで衣服をコーティングし、花粉が付きにくい状態にすることもできます。
衣服用ローラーといった便利アイテムを使い、細かな対策をしていくのも有効でしょう。
花粉が付きづらい服装を心がける
花粉は吸着しやすい性質を持っていますが、すべりのいい素材の服ならそのリスクを軽減することが可能です。例えばポリエステル・レザーといったかたくすべらかな素材なら、花粉がついても落としやすいでしょう。
逆にウールといったやわらかく吸着性のある素材は、花粉が付きやすいうえ落とす際にも一苦労です。花粉が散る季節は、なるべく着ないようにしましょう。
帰宅したら必ず顔を洗う
花粉症になるきっかけは、手・顔・目・鼻についた花粉が原因となることが多いです。帰ったら必ず顔を洗い花粉を洗い流すようにしましょう。特に目は花粉が吸着しやすいため、念入りに洗うようにすると安心です。
花粉をなるべく除去していくことで、花粉症を未然に防ぐことができます。特に花粉対策用のアイテムは、冬のうちに用意しておくと安心です。
病院で行われる対処法
花粉症になってしまった場合は病院での治療が効果的です。病院ではまず鼻水の検査・血液の検査・皮膚の検査が行われ、その人の状態を客観的に診断します。
薬物治療
薬物治療では内服薬・点眼薬といった薬物の中から、その人に合った治療法が決められます。使用される内服薬にはヒスタミンが配合されていて、くしゃみや鼻づまりを防ぎます。
維持療法
薬物治療で効果が表れ改善の兆しが見えたら、そのままの状態を維持していくための治療に移ります。花粉が散っている時期だといつまた発症するか分からないため、花粉が落ち着く時期まで継続します。
減感作療法
減感作療法は花粉症の原因となる抗原を突き止め、その抗原を少量ずつ注射していく治療法です。花粉に体を慣らすことができるため、根本的に対策することができる方法といえます。
しかしこの方法では3~4年もかかってしまううえ、必ずしもすべての人に効果があるとは限らないという欠点があります。
手術療法
鼻の粘膜をレーザーで焼き切ることにより、花粉が付着してもアレルギー反応が起きづらくなります。一時的な効果が期待できますが、粘膜の再生により再び花粉症になってしまう可能性も存在します。
花粉症の症状で考えられる合併症
花粉症はそれ単体ではなく、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。花粉症の陰に隠れすぐには知覚できないことがあるので、それぞれの特徴を知っておくようにしましょう。
慢性副鼻腔炎
鼻の中で隣り合わせになっている副鼻腔という器官が、炎症を起こすことによってさまざまな症状を引き起こします。粘り気のある鼻水が出て、鼻づまりといった症状を引き起こします。
花粉症ととても症状が似ているため自分で区別化することが難しく、医師による診断必要です。
気管支喘息
気管支喘息は気管支に慢性の炎症が起こることにより、咳や淡といった症状が現れます。同じ上気道で発生するため、鼻水やのど痛みといった花粉症と似た症状を引き起こします。
気管支喘息は花粉症をきっかけとして発症することもあるため、花粉症の予防や治療を行っていけば気管支喘息を未然に防ぐことにつながります。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎になると、目のかゆみや充血、涙が止まらないといった症状を起こします。花粉症の合併症としてよく起こり、まぶたの腫れが起こる可能性も出てきます。
どの合併症も非常に花粉症と似通った症状が出るため、判断がかなり難しくなります。
違和感があるときは医師に相談してみましょう。