病気・未病

月経前症候群(PMS)は漢方薬で症状に合わせて簡単に改善できる

女性の多くが悩みを抱えている月経前症候群(PMS)。

症状に個人差はありますが、約2〜5割の女性ににみられるとも言われています。

しかし、西洋医学で明確な原因は特定し難く治療しにくい病気とも言えます。

そんな月経前症候群(PMS)を実は漢方薬の服用で軽減・改善できることをご存知ですか?

そこで今回は、月経前症候群(PMS)を漢方薬で治す方法を案内していきます。

月経前症候群(PMS)とは?

PMSになっている女性
月経前の1~7日に渡って心身に様々な異常・不快症状が出てくることを月経前症候群、通称PMSと呼んでいます。

月経が始まると症状は消え去り、生理が終わったら何事もなかったかのように心身共に健康となります。

原因としては卵巣から分泌されているエストロゲンという女性ホルモンの量と自分の体質・体調が原因であると言われています。

体に現れる症状としては便秘や下痢、手足のむくみ、肩こり、頭痛、乳房の張り、だるけがあげられます。

更にイライラしたり気分が落ち込みやすくなるなど精神面にも異常をきたしてしまう場合もあります。

この症状が約28日周期で起こるのですから、なんとしても改善したいものですよね。

そこでオススメなのが漢方薬です。

なぜ月経前症候群(PMS)に漢方薬が有効なのかご説明します。

月経前症候群(PMS)漢方薬が効く理由

漢方医学では人体も自然の一部であり、自然のサイクルから外れると人体に異常が出てくると考えられています。

人間の体は「気・血・水」の3要素で構成されていて、どれか一つでもバランスが崩れると不調が出てくるのです。

月経前症候群の場合は血(けつ)が乱れていることが多いと考えられています。

漢方薬には、血の乱れを整える漢方薬が非常に多数存在しています。

漢方薬の作り

漢方薬は様々な生薬の組み合わせで作られています。

様々な生薬を組み合わせることでお互いの効果を高め合ったり毒性を打ち消したり1つの症状だけでなく2つ以上の症状にも効く薬が出来上がります。

これは漢方薬ならではの発想で、他の薬ではあまり見られない調合方法です。

漢方薬は個々の体質・体格・年齢・性別など事細かに把握し、その人の症状に合ったものを独自に調合していくこともできます。

漢方薬のメリット

漢方薬
どうしてそこまでして漢方薬が選ばれるのでしょう。

漢方薬を服用する上で沢山のメリットがあります。

先程ご紹介したように自分に一番合っている薬を見つけられたら、体質の改善をしながら症状のも軽減していき、さらに再発予防にもなります。

早速、具体的にメリットを紹介していきましょう。

体に優しい

漢方薬に使用されている生薬は全て天然由来の成分です。

ホルモン剤に抵抗があって西洋医学的な治療ができなかったり、過去に副作用があった人にでも比較的安心して飲めると言うメリットもあります。

体質を改善できる

漢方薬は病気や症状を改善する対症療法ではなく、体質そのものを改善していく医療です。

そのため漢方薬を使用していくうちに月経前症候群が軽減し、そのうち解消するケースもあります。

即効性がないのは漢方薬の特徴ですが、長い目で見れば十分メリットになります。

月経前症候群(PMS)に効く漢方薬

漢方薬
月経前症候群(PMS)と一言で言っても症状がみんな同じというわけではないですよね。

そこで、月経前症候群 (PMS)でよく使われる漢方薬のポイントを紹介していきます。

自分にあった漢方薬を見つけてみましょう。

安中散(アンチュウサン)

この漢方薬は胃のむかむかや胸焼け、食欲不振に効果があります。

月経前はなんだか気持ちが悪くなったり食欲がなくなる人向けです。

胃が痛むと肌荒れや吹き出物も出てきてしまいます。

PMSによるストレスから胃が痛くなってしまう事がある人はぜひともこの漢方薬がおすすめです。

配合されている生薬
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 延胡索(エンゴサク)
  • 牡蛎(ボレイ)
  • 茴香(ウイキョウ)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 縮砂(シュクシャ)
  • 良姜(リョウキョウ)

桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)

比較的体力のあるタイプで、生理不順や重い生理が気になる人にも効果があるので多くの人にこの漢方薬を使っていただけます。

主にイライラしたり不安感や不眠症といった精神的症状に特化した漢方薬です。

配合されている生薬
  • 大黄(ダイオウ)
  • 芒硝(ボウショウ)
  • 桃仁(トウニン)
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 甘草(カンゾウ)

五苓散(ゴレイサン)

漢方薬の中ではどんな人にも服用できるオールラウンドタイプです。

主に水分の循環を改善するのが得意で、末端に溜まりがちな水分を取り除いてくれます。

月経前はむくみが酷かったり原因不明の頭痛、めまい、耳鳴りに悩む人は水分の流れが滞っている可能性があります。

飲んでいる水の量に対して尿の量が少ないなと思ったらこの漢方薬を試してみてください。

配合されている生薬
  • 猪苓(チョレイ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)
  • 沢瀉(タクシャ)
  • 桂皮(ケイヒ)

桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)

月経前症候群(PMS)を始めとした婦人病に特化した漢方薬です。

血行不良や冷えの改善に役立ちます。

更年期障害にも対応しているので幅広い年齢層に処方される漢方薬です。

配合されている生薬
  • 桂皮(ケイヒ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 桃仁(トウニン)
  • 牡丹皮(ボタンピ)

加味逍遙散(カミショウヨウサン)

上半身の「のぼせ」は解熱してくれます。

さらにイライラや不安感を伴う精神的症状にも対応しているので更年期障害や自律神経失調症にも使われています。

強い不安感や不眠に悩んでいる人には特にオススメです。

配合されている生薬
  • 柴胡(サイコ)
  • 芍薬(シャクヤク)
  • 蒼朮(ソウジュツ)
  • 当帰(トウキ)
  • 茯苓(ブクリョウ)
  • 山梔子(サンシシ)
  • 牡丹皮(ボタンピ)
  • 甘草(カンゾウ)
  • 生姜(ショウキョウ)
  • 薄荷(ハッカ)

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記事執筆・監修

漢方薬剤師/薬膳料理家/国際中医師/国際中医美容師

大久保 愛

「アイカ製薬」代表取締役。
秋田の自然で薬草や山菜を採りながら育ち漢方や食に興味をもつ。薬剤師となり中国の北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て漢方・薬膳の専門家として商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

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